逸脱せよ!


by amnesiac7
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田中芳樹

田中芳樹といえば、『銀河英雄伝説』
『銀河英雄伝説』といえば、田中芳樹というくらい、彼には大きな作品があり、
ボクも、この作品には、アニメから入り、正伝10巻・外伝4巻からなる小説版もすべて読んだクチである
タイトルのセンスのなさ(筆者が故意に簡素にしたきらいはある)に反比例するかのごとく、キラ星のごとく現れる魅力溢れる登場人物たちのオペラに、「いつまでも読んでいたい」と読者を惹きづりこむ、稀有な作品である
このあまりにも素晴らしい代表作の存在のおかげで、ボクはそれだけで満足し、その他の彼の作品には、これまでまったく関心をしめしていなかったのだが、『タイタニア』によって、そのブレーキは見事に踏み外された

『タイタニア』は、『銀河英雄伝説』と同じく、宇宙を舞台とした国家(主権)の興亡記であるが、
既刊はわずかに3冊(といっても徳間書店の新書は1ページ2段構成なので、実質はその倍に近い)と少なく、
その上どうやら完結も定かでないという具合(ボクの好きな作家はこんなんばっかか!?)なので、
いままで避けていたのだが、読み出すと「やはり!」であった
そして当然のことながら、こうなってくると、である

『アルスラーン戦記①~⑨』と『マヴァール年代記①②』を昨日、購入
『アルスラーン』のほうから昨晩、読み始めたが、これは前述2作と反し、架空の中世が舞台(モデルはペルシアあたり)となり、①巻では半ば、『ロード・オブ・ザ・リング』やさまざまな不朽の名作の要素を散りばめつつ、今後の展開に大きく関与していくであろう数多の伏線が配置されており、「設定好き」にはたまらない展開だった
こちらももちろん未完(w)で長いブランクを経て、最近になってようやく新刊が出たばかりであり、
いますこし完結には数年(悠久だなw)を要しそうだが、いまのところボクが読んでいるのは、まだ①巻のおわりなので、まだまだそこまで気にする必要もなさそうだ(1ヶ月くらいは、だけどね)

田中芳樹作品は、安部公房と同じくらい、ボクの思考形成に関与している
どちらも論理的かつ精密な筆致を持つが、安部作品が思考力の低い人間には理解しがたいのに対して、
田中作品は、「バカにもなんとなくわかる」レヴェルにまで、親切丁寧に書き下されている
ことが特に政治学的な分野に触れる場合、まず入門書としては、田中作品のほうが優位ともいえるだろう
(安部公房は、鋭い視点の評論にこそ、真価を発揮する先人にして巨人である)
まぁ、すこしばかり彼が描く英雄像が、明晰な頭脳と「公正」な思考を強く持ちすぎる点に関しては、
「現実にはなかなかこうは・・・」と思わせるところがあるが、それはやはり物語で「(ある種の偶像としての)英雄」の伝記である以上、そこは素直にたのしむのが、読者の作法というものでもあるのだろう
なんにしても、しばらくはどっぷりと田中芳樹ワールド浸かるとしましょうか 『創龍伝』は読む気はないけどw
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by AMNESIAc7 | 2006-02-28 09:37 | 読書感想文独書