逸脱せよ!


by amnesiac7
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じいさん、転がり落ちてくる

さっき、ウイイレ9を買うべく店を早じまいし、ナンバへと行ってきた
何軒かゲーム屋を回ったあと、ようやく売っている店を見つけ、早く帰ってやろうと近鉄日本橋駅へ
気持ち急くなか、エスカレーターをまさに降り終えたとき、後方から女性の悲鳴があがる

_振り返ると、あたまのハゲあがった初老の男性が転がり落ちてきているじゃないか
老人は前転するように、おそらくエスカレーターも半ばあたりからこっちに向かってきていた
明らかにマズイその光景にボクは目を見開き、
「助けにいくべきか」と自問するも、
もうほぼあと3mほどで落ちきろうとしている人間をヘタに途中で止めるのも危ないのでは、
と迷い、数秒、逡巡した (その間、その光景はまさにスローモーションで「遅い」と感じた)

転がり落ちた老人は、お尻で地面に座るも、あたまは前のめりに揺らし、意識朦朧といった風
転落の一部始終を悲鳴とともに眺めたおばちゃんは、パニックでおろおろするばかり
「駅員を呼んで来ます」
ボクは、老人が落ちてきたエスカレーターを逆走し、改札口へと向かった

駅員を呼んで、もういちどエスカレーターを下ると、老人はうつむいたまま立ち上がっていた
最悪は避けれたのか、とすこし安心するも、それでもやはり油断のできない状況
駅員が老人に声をかける
背中向けの状態で老人がなにかをうわごとのようにこたえる
気づくと足元には、血のついたティッシュが数枚落ちていて、
さらに背中越しではあるが顔あたりから出血しているようだった(おそらく鼻血だろう)
駅員は仲間の助けを呼ぶべく、また別の方角へと走っていく
まわりを見ると、さっき悲鳴を上げていたおばちゃん、遠巻きにジロジロ見ていた連中はもういず、
あらたに遠巻きに眺める連中がいるだけだった
老人の半径10m以内には、ボクしかいなかった

駅員が仲間を連れて戻ってきた
なにか説明するべきかとも思ったが、ボクが見た光景はそのまま余すところなく、
最初の駅員に話していた
第一目撃者のおばちゃんももういない
電車が来た
乗るべきか、乗らないべきか?
迷ったが、駅員もボクになにか聞きたいといった風もない
ボクは迷いながらも電車に乗り込んで、老人と駅員のほうを見る
駅員がこちらを見て、軽くおじぎする

車中、もういちど駅に戻るべきか悩む
しかし、戻ったところでなにかできることなんてないだろう
老人ははたしてだいじょうぶだろうか?
なにごともないことを祈るばかりだ
なにかあったら、もちろんもう一度、駅員に会いに行くだろうが、
第一、もっとも転落を見ていたおばちゃんの特徴もまったくアタマには残っていない
なにごともないこと、ただそれだけを祈るばかりだ
パニックだ
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by AMNESIac7 | 2005-08-03 19:04 | サッカー