逸脱せよ!


by amnesiac7
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☆ブラックジャックによろしく⑪☆

b0006096_2113462.jpg前巻より長いインターバルがありましたが、ついに待望の精神科編の③が発売されました
このマンガはいつも、患者やその関係者だけでなく、患者を見るボクらの半ば無意識な視線をも鋭く告発する力作です
「先生・・・・・・僕が怖いですか・・・・・・?」
_という患者のセリフは、さまざまなことが思いだされることばでした 
精神障害には、度合いもありますが、ひとつの障害として、現実と妄想の世界を隔てる壁が溶け、すべてが彼らにとってリアルなものとして誤認識されてしまう、という症状があります
そしてこの症状よって導き出される彼らの(ボクらには理解できずに混乱させられる)ことばが、ボクらと彼らのあいだを隔てているというわけです
しかし、それは理解できないものであったとしても、はたして危険なものとも言い切れるのだろうか?
人間は、自分の理解できないものに恐怖と苛立ちを覚え、すぐに危険なものと判断しがちな生き物ですが、精神障害者とされるひとたちとは、おおよそが何かから逃れようと現実と妄想の世界の壁を越え、向こうの世界に避難している、いわば避難民ともいえるのではないだろうか
ボクらが住む世界におびえ、逃げているひとたちを、ボクらが危険視するというのもよくよく考えるとおかしな話ではないか
たしかに恐怖から引き起こされる加害というのも、充分に考えうる事件の動機となり得ますが、恐怖しているのはお互い様であり、ボクらが無意識に見せている攻撃性にも、やはり気づかなければならない
精神障害者による犯罪はあっても、犯罪者が全員、精神障害者というわけではけっしてない
むしろ彼らは、なにかボクらの理解できない異常な事件が起こるたびに、いわれのない非難の目で危険視され、被害を受けることが極めて多い
ボクらは、自己防衛本能よろしく、自分たちよりも弱いひとたちを無自覚に傷つけ続けている
(これはなにも精神障害者だけでなく、他国の、他宗教の、他文化の人間に対してもいえることだ)
ただ数の論理でボクらが(その場所で)多数派であるというだけで、さも当たり前の権利のように・・・
そんなことを考えさせられた精神科編③でした (本編はなおもつづく)

※作中で出てくる池田小学校での児童殺傷をモチーフにした事件では、こういった犯罪者による精神疾患の詐称の可能性にも言及している 
「うわ、ホンマやないか こりゃおかしいわ」と思わずこころの中でつぶやくことうけ合いである
※※この記事では、精神障害者という記述がいくつも出てきますが、正確にはもちろん統合失調症患者です 作中で使われていることばを敢えてそのまま使っています(*- -)(*_ _)ペコリ
                            オススメ度:★★★★★(①からかならず読もう)
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by AMNESIac7 | 2005-04-23 21:59 | まんが王