逸脱せよ!


by amnesiac7
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迷い家

唐突の濃霧。さきほどまでの心地よさが嘘のように。
視界はわずか数十センチ。一歩進むのにも、神経をすり減らすほどだ。
山の天気は変わりやすいというが、これではあまりにも酷過ぎる。
進むか、とどまるか。いや、どこに向かって進むつもりだ?
途方にくれ、安全性を確保するのに数分も要して、近くにあった木の根元に腰を下ろす。
ここで霧が晴れるのを待つ。一向に薄くなる気配もなく、さらにその色合いは濃くなっていく。
すると右手の方に、いつから灯っていたのか、なにやら明かりのようなものが目に入る。
霧がたちこめ、視野は劣悪ではあるが、まだ昼下がり。強烈とも思えない薄い光が、なぜ見えるのだろうか?
行くか、とどまるか。霧はすでに精神のなかにまで流れ込んできている。行くしかあるまい。
慎重に、崖などに足をとられぬよう、細心の注意をもって歩を進めるうち、私はひとつの確信を持つ。
むくむくと心に立ちこめる根拠のない確信     あれはマヨイガである、と。
あそこまで、いったいどれくらいの距離と時間がかかるだろうか?

黒き門の前にかかる表札には[三浦]とある。これはもう間違いあるまい。
柳田の遠野物語や東北の伝承に出てくる、マヨイガに迷い込んで長者となった小国の三浦某の家。
私はひとも呼ばずに玄関を開け、どかどかと土足で屋内に入りこむ(急がねばなるまい)。
さあ、何を持ち帰ってやろうか?
私はほどなく家人に捕らわれ、警察に突き出された。

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(^^;)元ネタ知らんとわけ分からんかな?
そもそも三浦の家は、マヨイガじゃないしね(笑)
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by AMNESIac7 | 2009-09-11 08:51 | 断片小説