逸脱せよ!


by amnesiac7
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ぶっちゃけと言霊

どんなことばにも、それなりの魂がある

近年、“ぶっちゃけ”ということばが、ふつうに日常的に使われるようになってきている
元来、ぶっちゃけとは、腹にたまったモノを「ぶちあける(打ち明けるを強めた言い方)」という意味であり、それは本来、特別な事例であったはずだった
腹にたまったモノをぶちあける・ぶちまけるのだから、従来なら、それは関係のご破算すらありうるという覚悟を持ってのことば、だったはずだ
ところが現在において “ぶっちゃけ” は、まるで今様の流行歌よろしく、えらくカジュアルなものとなってきている

ぶっちゃけということばが、世に飛び交いだしたのは、いつごろからだったろうか? ボクの記憶では、ここ14・5年のことのように思われる
90年代初頭、バブルがはじけた当時、ひとびとは打ちひしがれ、世相は絶望的な気分にあった
ガムシャラに走り続けてきたひとびとが、不意に一所懸命しがみついてきたレールを外され、まるで先の見えない、突如、とんでもないストレスに見舞われた
なんとかガス抜きでもしなければいけない危機的な状態となり、すべてを許される免罪符を求めた
そのあたりから、世に“ぶっちゃけ”という名のプラシーボが、免罪符のように頒布されだしたのではなかったかとボクは記憶している
それはどうしようもない緊急時における、いわば臨時措置としての頒布だった、はずだった
(まるでオランダにおける大麻吸引の合法化のように)

しかし、どうやら大麻も“ぶっちゃけ”も ひとを堕落させる常習性を持っていたようだ

ことばは魂を持っている
何でもかんでも 不用意にぶっちゃけていると、相手にだらしないヤツと思われるだけでなく、自分自身にまで「自分はこんなにダメなヤツだ」「ダメだからしょうがない」という惰弱な精神を根付かせることとなるのではないか
ことばには霊魂があり、ヘタな乱用は酒、ドラッグと同じく、ひとびとの精神も肉体も腐敗させかねない劇薬ともなりうるのである
そもそも、多少のストレスで、なんでもかんでも ぶっちゃけていたら、ストレスに対する耐性もまったく育たず、いざ緊急の事態というときに、カンタンにハートが折れてしまう情けない人間となってしまうだろう
“ぶっちゃけ”を相手との手っ取り早いコミュニケーションとして使いたいのならば、その使い方をもうすこし吟味し、最も効果的なタイミングで“1度だけ”使うのが最も有効な“ぶっちゃけ”方というものである
常習的に使っていたら、いざ大事な場面でぶっちゃけても、「コイツにぶっちゃけられてもなぁ」と軽くあしらわれるのがオチであり、第一、自ら惰弱にした精神に最後のトドメを刺される、という不測の事態に追い込まれるなんて悪夢もありうるのだ
なんでもかんで、ぶっちゃけるものではない 第一、ハタ迷惑である

※ぶっちゃけ、長々と書いたけど、ただ“迷惑”てのがホンネでありんスw 
“ぶっちゃけ” をよく使うヤツらのセンスって、醜悪で不愉快極まりないことが多すぎるからね
ぶっちゃけ「記憶ございません」も、常習的すぎて、聞くほうもゲンナリしてしまい、追求の手をおろそかにしていまう、いわば『ブス(トリカブト)』のような毒薬となりつつあるのだから・・・
ぶっちゃけ はっちゃけ・・
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by amnesiac7 | 2004-11-22 14:10 | 断想