逸脱せよ!


by amnesiac7
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サクラ、違和感

近頃、森山直太朗の例のアレ以来、サクラを謳う曲を多く耳にする
今年になっても、ケツメイシなどのヒットが出て、サクラソングはいま正に花盛りだ

ボクは、サクラがキライだ
これは、おもいっきり安部公房氏の評論(『死に急ぐ鯨たち』内_サクラは異端審問官の紋章)の影響から来るものだが、もう引き返す道はない
安部氏も、桜を美しいと思う気持ちは認めるが、日本人にとってのもうひとつの、情念を誘発する装置としての桜に拒絶を宣言している
サクラは、日本の国花であり、とくに思考することに半ば拒否反応を持つ精神的老人たちには、強烈なあるものを発し続けている

ボクは、情念なんてものをおおっぴらに謳うひとを、人間とは認めない
情念というのは、その地域などにおける固有の感情であり、それはその固有性により閉塞的であり、かつ排他的である場合がほとんどだからだ
ナショナリズムの支点がつねに情念にかかっていることは否定しえない事実_といったのは安部氏の私見だが、この点に関してはボクもまったくの同意であり、忌避感すら感じている
そもそも情念というのは、論理とは相反し、その強い感情性により、しばしば論理(対話)を軽重する傾向がある 「でも、ここはまぁまぁ・・・」というボクのもっとも嫌う曖昧で、なおかつ拘束力の強い非論理も情念によっては当たり前のように是認される
論理性を持たないのに、そのクセ、我が世のごとく大きな顔でふんぞり返る情念を、ボクは認めないし、軽蔑し続ける

もちろんボクが考えているようなサクラに対する捉え方を、いまサクラソングを謳っている連中は、ほとんどダレも感じたことはないだろう
直太朗の曲が売れ、後ノリの河口まで売れ、オレたちも行かねば、とカジュアルな気持ちでついて行った連中が圧倒的であろうが、やはりボクはその無邪気さをただの無邪気とも考えられなかったりもする
いまこの国の若者たちはどの方向へと向おうとしているのだろうか?
母親の胎内のような、狭いが落ち着く場所を求めて、無意識的に周囲を拒絶する体勢に入ってきてはいまいか?
ボクたちは、すで生まれているのだ
生きるということは、後戻りすることではなく、前へ進むこと
世界は無限に広がっている
ただその無限性が、各国国家によって見えにくくされているだけのこと

サクラソングが鳴り響けば、ボクの胸は苦しくなる
ボクは閉所恐怖症だ

※国花とは、その国民に最も愛好され、その国の象徴とされる花である(ウィキペディアより)
【情念】大辞林より
深く心に刻みこまれ、理性では抑えることのできない悲・喜・愛・憎・欲などの強い感情


~後記~
(国家的)情念を礼賛するものは、常に情念に酩酊し、初対面の、とりわけ他地域・他思想・他人種の者に対し、特別な排他性と蔑みを所有する
アルコールも飲まずに、その思考力(大脳新皮質)は眠り、シラフで平気に非論理的暴言を吐く
情念がナショナリズムと結びつくとき、それは情緒的とはいわず、暴力的なものとなる
桜は国花であり、桜を無邪気に謳うという行為は、国家を、国歌を無分別に謳っているのに等しいのではないだろうか?
みなが、とりわけ若者が国歌の亜種に胸おどらせているこの社会的現象には、ボクは違和感を感じずにはいられない・・・

ボクは、論理的でない情念を拒み続けたい 
非論理的なものには、常に暴力性がつきまとうからだ
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by AMNESIac7 | 2005-03-10 19:01 | 雑記・雑感