逸脱せよ!


by amnesiac7
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ホーム、シック

カテドラル、もどきの建造物。
不規則に配列された(幾枚かは割れ落ちている)ステンドグラスから刺しこむ光。
町に昇る3つの太陽から、その光線は、死角のない進入を謳歌している。
ホール内を反響する音の洪水。
外からは、迫撃砲による間の悪いパーカッションも聴こえている。
椅子に座り、ハング・ドラムを叩く男の瞳は、完全なる没我を表現している。
何とも幻想的な空間だ。モニター越しに見るに限りは。

時間にして、およそ2分半。147秒によって断片化されたこの映像は、はたして現実のものだろうか?
     モニター越しに見る限り、すべてはバーチャルであるわけだが。
魂の消失した現実は、真実(仮想)をハミ出すことはない。
15時15分の鐘。或いは鐘のような15時15分。
溶解する現実と夢。刹那的疾走すら起こりえない世界。
忘却の彼方に、夢、のような世界を持つ者は、まだ幸福である。

あと5分もすれば、この聖堂にも、あのエイリアンたちが降り注ぐことでしょう。
音が近づいてきた。あの忌むべき美しい者たちの。
子猫がニャーと鳴くから、あの門はまた開くのでしょう。
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by AMNESIac7 | 2009-11-19 18:27 | 断片小説